月経前不快気分障害(Premenstrual Dysphoric Disorder:PMDD)は月経前の数日前から不快な気分や身体の症状が始まり月経が始まると数日で改善してきます。月経前症候群(PMS)より精神症状が顕著なのが特徴です。米国精神医学会の診断基準(DSM-5、日本語訳医学書院一部改訂)では抑うつ障害群としてあげられています。
具体的にはほとんどの月経周期において、月経開始前最終週に少なくとも5つの症状が認められ、月経開始数日以内に出現し、月経終了後の週には最小限になるか消失します。
症状として以下のうちのひとつ以上又はそれ以上あることが挙げられます。
さらには以下症状のうちのひとつまたはそれ以上が存在し、以上の症状とあわせて、症状が5つ以上あることが必要とされています。
以上の症状は先行する1年間のほとんどの月経周期で認められていることが必要とされています。
治療としてしては、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)や、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)が用いられていますが、漢方薬も効果が期待されます。